【日本政府】スリランカの人材育成を支援 約2.8億円の無償資金協力 最大15人が日本留学へ[外務省]26/08

外務省によると…

スリランカに対する無償資金協力「人材育成奨学計画」に関する書簡の署名・交換

 8月17日(現地時間同日)、スリランカのコロンボ市において、磯俣秋男駐スリランカ日本国特命全権大使と、ハルシャナ・スリヤッペルマ・スリランカ財務・計画・経済開発省次官との間で、供与限度額2億8,200万円の無償資金協力「人材育成奨学計画」(若手行政官等の留学プログラム)に関する書簡の署名・交換が行われました。

  1. 2022年(令和4年)の深刻な経済危機により債務不履行に陥ったスリランカ政府は、国際通貨基金(IMF)が示した各種改革などの債務再編に向けた努力を続けています。スリランカが、これまでの改革に向けた取組と成果を維持し回復と発展の軌道を維持していくためには、同国における公共政策・財政、開発経済分野における人材の育成や行政官の能力向上が重要な課題となっています。
  2. 我が国は、スリランカの債務再編に係る債権国会合において共同議長を務め、2025年3月には債権国会合メンバーとして初となるスリランカとの二国間債務再編合意を締結するなど、スリランカの発展を幅広く継続的に後押ししてきました。この協力は、スリランカの将来を担う若手行政官等が、日本の大学院において学位(修士)を取得することを支援するものです。
  3. この協力により、令和9年度に最大で修士課程15名のスリランカの若手行政官等が、同国の重点課題に関する施策・取組の進展に必要な各分野の専門知識を習得し、帰国後、同国政府の計画策定・政策立案に貢献することが期待されます。また、我が国とスリランカの相互理解の深化や友好関係の更なる強化につながることが期待されます。
  4. スリランカは、インド洋の要衝に位置し、地政学的重要性を有しています。その経済・社会発展は、スリランカを含む地域の平和と安定に寄与するものであり、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に資するものです。

[全文は引用元へ…]令和8年8月17日

Xより

引用元:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_04057.html

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編集部の見解

スリランカの若手行政官を日本で育成する支援

日本政府は、スリランカに対して供与限度額2億8,200万円の無償資金協力「人材育成奨学計画」を実施します。今回の協力では、令和9年度に最大15人の若手行政官などが日本の大学院に留学し、修士課程で専門知識を学ぶ予定です。帰国後は、スリランカ政府の計画策定や政策立案に貢献することが期待されています。

スリランカは2022年に深刻な経済危機に直面し、債務不履行に陥りました。その後、国際通貨基金(IMF)が示した改革などを進め、経済の回復に取り組んでいます。外務省は、これまでの改革と成果を維持し、回復と発展を続けるためには、公共政策や財政、開発経済などの分野を担う人材の育成と行政能力の向上が重要だと説明しています。

日本はスリランカの債務再編でも関わりを持っており、債権国会合では共同議長を務めました。2025年3月には二国間の債務再編合意も締結しています。今回の留学支援についても、単純に学費などを援助するだけではなく、将来の行政を担う人材との関係を築き、両国の相互理解や友好関係を強化する意味があるとされています。

さらに、スリランカはインド洋の重要な位置にある国です。外務省は同国の経済・社会の安定が地域全体の平和と安定につながり、日本が掲げる「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現にも資するとしています。このような背景まで含めれば、日本がスリランカの人材育成に協力する理由は一定程度理解できます。

海外支援の内容を国民が知る機会は十分なのか

一方で、私が気になるのは、このような海外支援が日本国内でどれほど知られているのかということです。外務省は公式に内容を公表しているため、情報が非公開になっているわけではありません。しかし、日常的に外務省の発表を確認していなければ、今回の2億8,200万円の無償資金協力を知らないままという人も多いのではないでしょうか。

日本はスリランカだけではなく、さまざまな国に対して国際協力を行っています。それぞれに外交上、人道上、経済上の目的がありますが、一つ一つの案件が地上波のニュースなどで詳しく紹介される機会は限られているように感じます。

もちろん、テレビには放送時間の制約があり、政府が発表するすべての政策を取り上げることは現実的ではありません。ただ、国民の税金が使われる政策である以上、海外への無償資金協力についても、もう少し広く知られる機会があってよいと思います。

政府が国際社会における日本の貢献や外交成果を強調するのであれば、具体的に何を行っているのかも堂々と伝えればよいのではないでしょうか。支援額だけでなく、「なぜスリランカなのか」「なぜ若手行政官を日本で育成するのか」「将来、日本にどのような意味があるのか」まで説明すれば、国民も判断しやすくなります。

海外支援の情報に触れる機会が少ない状態が続けば、人によっては「知らない間に海外へ税金が使われている」という印象を持つ可能性があります。それは政府にとっても望ましい状況ではないはずです。支援の必要性に自信があるのであれば、その根拠や成果を分かりやすく示すことが、結果として政策への理解につながると思います。

税金の使い道だからこそ成果まで説明してほしい

海外支援については、賛成か反対かだけで考えるのではなく、日本にとってどのような意味があるのかを見る必要があります。今回の人材育成支援も、日本で学んだ若手行政官が帰国後に政府の中枢で活躍するようになれば、長期的には日本とスリランカの外交関係に良い影響を与える可能性があります。

その一方で、約2.8億円という公的資金が使われる以上、「将来役に立つかもしれない」という説明だけで終わらせるのではなく、その後の成果を確認することも重要です。過去に同じ制度で日本へ留学した人が帰国後どのような仕事に就き、政策立案や両国関係にどう貢献したのかまで示されれば、国民にとって支援の効果がより分かりやすくなります。

私は、海外支援を行うことと国内を大切にすることは、必ずしもどちらか一方を選ぶ話ではないと思います。ただし、限られた財源を使う以上、優先順位について国民が疑問を持つことは当然です。だからこそ、税金の使い道について十分な情報公開が必要になります。

また、個別の海外支援について政治家自身が説明する機会が少ないように感じる点も気になります。政府が必要だと判断して予算を使うのであれば、政治家からも、その必要性や日本にとっての利益を具体的に説明してほしいところです。外交の成果として評価するのであれば、支援を決定した時だけでなく、数年後の結果についても国民へ報告する姿勢が求められるでしょう。

今回のスリランカへの支援についても、最大15人が日本で学ぶという事実だけで終わらず、その人材が将来どのような役割を担い、日本との関係に何をもたらしたのかまで確認できることが理想です。海外支援を知らない国民を減らし、目的と成果の両方を伝えることで、国民自身が納得できる税金の使われ方なのかを判断できる環境につながるのではないでしょうか。

執筆:編集部

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