【話題】渡邊渚さん「世界で一番好きな国はサウジアラビア」親切さや清潔な公共施設、女性が安心して外出できると感じた体験を紹介[26/10]

画像:NEWSポストセブンの報道写真を参考に作成

概要

元フジテレビアナウンサーの渡邊渚さん(29)が、サウジアラビアを「世界で一番好きな国」と紹介したエッセイが、SNS上で議論を呼んでいる。

話題となったのは、NEWSポストセブンの連載「ひたむきに咲く」で、2026年10月13日と22日に公開された旅行記だ。

渡邊さんは、現地の人々の親切さや清潔な公共施設、女性が安心して外出できると感じた体験を紹介。一方、日本では男性から不快な視線を向けられたり、望まない声かけを受けたりすることがあると述べた。

こうした日本とサウジアラビアの比較に対し、SNSでは共感する意見がある一方、同国の女性の権利や社会制度を問題視する反論が広がっている。

■ サウジアラビアで感じた安心感とは

渡邊さんが特に驚いたというのが、公共トイレの清潔さだった。

訪問した観光地や空港では清掃員が常駐し、利用者が出るたびに便座や床を清掃。日本以上に清潔だと感じたという。

また、買い物で不当な金額を請求されたり、しつこく声をかけられたりすることもなく、必要以上に警戒せず過ごせたと振り返っている。

さらに印象的だったのは、女性が夜間に一人で歩いても不安を感じなかったことだ。

渡邊さんは、イスラム教には男女ともに視線や振る舞いを慎む教えがあり、その文化的価値観が他者との距離感に影響している可能性を指摘した。

ただし、これらは本人が訪れた地域での体験であり、サウジアラビア全土の治安や衛生状態を示す調査結果ではない。渡邊さん自身も、観光地だったため清潔に管理されていた可能性に触れている。

■ サウジアラビアは女性にとって自由な国なのか

今回の議論で注目されているのが、サウジアラビアにおける女性の権利だ。

同国では2016年から国家改革計画「ビジョン2030」を進め、社会制度を大きく変えてきた。

主な改革には次のようなものがある。

・2018年6月:女性の自動車運転を解禁

・2018年6月:セクシュアルハラスメント防止法を施行

・2019年8月:21歳以上の女性について、男性親族の許可なしでの旅券申請や国外渡航を認める改革

・2019年:外国人向け観光ビザの発給を開始

女性の就労機会も拡大し、観光産業や小売業など、従来は男性中心だった職種への進出が進んでいる。

しかし、改革によって男女平等が完全に実現したわけではない。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは2026年の世界報告で、サウジアラビアには依然として男性後見人制度に基づく制約があり、結婚や離婚、子育てなどの場面で女性に不利な法律や制度が残っていると指摘している。

つまり、観光客として安心して街を歩けることと、現地で暮らす女性が男性と対等な権利を保障されていることは、別の問題なのである。

■ 日本は本当に女性にとって危険なのか

渡邊さんの日本での経験についても、意見が分かれている。

日本は国際的に治安の良い国として知られているが、性犯罪や性暴力が存在しないわけではない。

内閣府の「令和8年版男女共同参画白書」によると、2025年に警察が認知した不同意性交等は4,177件、不同意わいせつは7,193件だった。

また、2023年度の調査では、女性の8.1%が不同意性交等の被害経験があると回答している。

これらの数字は、日本で女性が感じる不安を考えるうえで重要な資料となる。

ただし、犯罪の認知件数と実際の被害件数は一致しない。また、国によって法律上の犯罪の定義や被害申告の状況が異なるため、日本とサウジアラビアの性犯罪件数を単純に比較して、どちらが女性にとって安全かを断定することはできない。

■ SNSでは厳しい批判と擁護の声

今回のエッセイについて、Xを中心に批判的な意見が広がっている。

特に目立つのは、旅行者としての体験だけで女性の安全性を評価できるのか、という疑問だ。

「サウジに移住してグラビアをやってみては」といった皮肉や、日本と同じような表現活動が現地でも自由にできるのかと問いかける声がある。

また、他のイスラム教国で発生した性暴力事件を例に挙げ、宗教的な規範があることと、女性が犯罪被害に遭わないことは同じではないと反論する意見も見られる。

10月24日付のSmart FLASHも今回の論争を取り上げ、Xで「どんだけ浅はかなんだ」といった批判が出ていることを紹介した。

一方、渡邊さんのInstagramには、旅行への行動力や現地での楽しそうな様子を評価する好意的なコメントも寄せられている。

SNSでの主な論点は、次の3点に整理できる。

① 観光客としての安心感と、現地女性の社会的自由は同じなのか。

② 日本で女性が感じる不安は、犯罪統計だけで判断できるものなのか。

③ イスラム教の文化や教えと、各国の治安をどこまで結びつけて考えられるのか。

なお、個々の投稿がSNS全体の多数意見を示しているわけではない。また、他のイスラム教国で起きた犯罪を理由に、サウジアラビアやイスラム教徒全体の安全性を一括りに判断することも適切ではない。

■ 旅行当時と現在では現地の状況も変化

もう一つ注意が必要なのが、今回の旅行記が現在のサウジアラビアの状況を紹介したものではないという点だ。

渡邊さんは、旅行したのがエッセイ公開の半年以上前であり、原稿も2026年9月には完成していたと説明している。

その後、同国ではイエメンのホーシー派による攻撃が相次ぎ、情勢が悪化した。

日本の外務省は10月22日付の危険情報で、首都リヤドを含む複数の州をレベル3「渡航中止勧告」としている。

渡邊さんも現地情勢の変化を認識しており、エッセイに犠牲者への哀悼と平和を願う言葉を追記している。

■ まとめ

今回の論争は、一人の旅行者が感じた安心感と、国家の治安や女性の権利をどう評価するかという問題を浮き彫りにした。

渡邊さんがサウジアラビアで親切な人々と出会い、心穏やかに過ごせたことは、本人にとって大切な体験だったのだろう。

一方、同国には女性の社会進出が進むという変化がある反面、法律や社会制度に残る男女格差も存在している。

日本にも女性が不安を感じる場面や、性犯罪への対策という課題がある。

大切なのは、一人の体験を国全体の実態と混同しないことだ。

観光客の目に映る街の安全と、そこで暮らす人々の自由や権利。その両方を見なければ、国の実情を十分に理解することは難しい。

今回の議論は、日本とサウジアラビアのどちらが優れているかという単純な比較ではなく、女性が安心して暮らせる社会とは何かを考えるきっかけにもなっている。


【参照資料・情報源】

1.NEWSポストセブン(2026年10月13日)
渡邊渚さん「サウジアラビア冒険記」前編
https://news.livedoor.com/article/detail/32555510/

2.NEWSポストセブン(2026年10月22日)
渡邊渚さん「サウジアラビア冒険記」後編
https://news.livedoor.com/article/detail/32630081/

3.Smart FLASH(2026年10月24日)
渡邊渚さんのサウジアラビア旅行記へのSNSの反応
https://smart-flash.jp/entertainment/entertainment-news/435338/

4.日本貿易振興機構(JETRO)
「中東女性の社会進出と活躍のカギ」(2019年)
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/1f55b77ae91175dc/20190021_02.pdf

5.Human Rights Watch
World Report 2026: Saudi Arabia
https://www.hrw.org/world-report/2026/country-chapters/saudi-arabia

6.内閣府男女共同参画局
令和8年版男女共同参画白書「性犯罪・性暴力」
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r08/zentai/html/honpen/b1_s05_02.html

7.外務省 海外安全ホームページ
サウジアラビア危険情報(2026年10月22日)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_050.html

※NEWSポストセブンの前後編は、同社記事の転載ページを掲載。SNSの反応は報道で確認できるものと話題になった意見の要約であり、投稿数や世論全体の割合を示すものではありません。

編集部[26/10/29]

Xより

引用元:https://x.com/i/trending/2115401145854423183?s=20

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