
概要
2026年10月21日、山梨県の河口湖周辺とされる場所で、中国語を話す男性が植物に液体を散布する様子を収めた動画がX(旧Twitter)で拡散され、批判が相次いでいる。
動画に登場する男性は、富士山を背景に日本の雑草の多さについて不満を述べ、背負い式の噴霧器を使って液体を散布しているように見える。
SNSで紹介された中国語の発言の日本語訳では、「日本人は怠けすぎだ」「雑草だらけじゃないか」「この雑草を薬で殺してやる」といった内容を、男性が笑いながら話しているとされる。
投稿では中国人旅行者やインフルエンサーと紹介されているが、男性の身元や国籍、動画の撮影日時、正確な場所については確認が取れていない。
また、散布された液体が実際に除草剤だったのか、土地の管理者から許可を得ていたのかについても不明となっている。
過去にも河口湖で樹木を無断伐採する事件
今回の動画が注目を集める背景には、同じ富士河口湖町で過去に起きた樹木の無断伐採事件がある。
2021年12月から2022年1月にかけて、富士河口湖町大石地区のホテルに隣接する企業の保養所敷地で、樹木23本の枝が無断で切られ、幹に除草剤を注入される被害が発生した。
テレビ朝日などの報道によると、ホテル側は客室から富士山を見えやすくするため、土地の管理者に樹木の伐採を求めていたが、交渉はまとまらなかった。
その後、何者かによって樹木が切られ、幹に開けられた穴から除草剤の成分「グリホサート」が検出された。
山梨県警は関係者を捜査し、2025年4月にはホテル経営者の中国籍男性を器物損壊容疑で逮捕した。
2025年8月18日、甲府地方裁判所は、この男性に懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。
なお、今回拡散された動画と過去の樹木伐採事件との間に、人物や行為の関連性は確認されていない。
無断での薬剤散布は法律に抵触する可能性も
日本では、除草剤の使用について農薬取締法などの規制が設けられている。
農林水産省によると、農薬登録のない除草剤を農作物や樹木、芝生などの栽培・管理目的で使用することは禁止されている。また、登録された農薬についても、決められた使用方法を守る必要がある。
他人が所有・管理する植物を無断で枯らした場合には、器物損壊罪が成立する可能性もある。
ただし、今回の動画については液体の成分や散布場所、被害の有無などが判明しておらず、現時点で違法行為があったと断定することはできない。
SNSでは批判と事実確認を求める声
Xでは動画の拡散を受け、自然環境への影響や観光客のマナーを問題視する投稿が相次いだ。
「勝手に除草剤を散布してよいはずがない」「植物や湖の水質への影響が心配」「警察や自治体が確認するべきだ」といった趣旨の意見が見られ、山梨県警などの対応を求める声も上がっている。
また、過去のホテル経営者による樹木伐採事件を引き合いに出し、自然環境の保護や違法行為への厳格な対応を求める投稿もある。
一方、「中身は本当に除草剤なのか」「水を散布しているだけではないのか」と、動画の内容を慎重に確認するよう求める声も見られる。
SNS上では批判が先行しているものの、拡散された映像だけで液体の成分や被害の発生を判断することは難しい。
現時点で確認されていること
10月22日時点で、動画の男性が除草剤を無断散布したとする警察や自治体の公式発表は確認できていない。また、当局が正式な捜査や現地調査を開始したことを示す情報も確認できていない。
今回の騒動では、動画に映る行為の実態と、SNS上で広がった情報を分けて捉える必要がある。
過去に同じ地域で除草剤を使った樹木の損壊事件が発生しているだけに、散布された液体の正体や土地の管理状況など、客観的な事実の確認が重要となっている。
編集部[26/10/22]
Xより
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