【日本政府】UNHCRに約116億円を拠出 高市総理が国連難民高等弁務官と会談、ユニクロも難民支援へ[UNHCR]26/10

概要

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のバルハム・サーレハ国連難民高等弁務官が2026年10月に日本を訪問し、高市早苗総理大臣や茂木敏充外務大臣と会談した。

また、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長とも初めて会談し、世界各地の難民や国内避難民への支援強化について意見を交わしたと報じられている。

日本政府はすでに、令和7年度補正予算からUNHCRの2026年の活動に対し、約7,473万米ドル、日本円で約116億円(1ドル155円換算)を拠出することを決定している。

今回の一連の動きでは、日本政府と国連機関、民間企業が連携し、世界各地の難民支援を進める姿勢が改めて示された。

高市総理と茂木外相がUNHCR高等弁務官と会談

2026年10月20日、サーレハ国連難民高等弁務官は高市総理を表敬訪問した。

外務省の発表によると、会談は約20分間行われ、高市総理は世界各地で難民や避難民が置かれている深刻な状況を踏まえ、UNHCRと連携していきたいとの考えを示した。

また、故・緒方貞子元国連難民高等弁務官が提唱した「人間の安全保障」の実現に向けた協力についても言及した。

サーレハ高等弁務官は、これまでの日本によるUNHCRへの支援に感謝を表明し、世界の難民・避難民を取り巻く状況やUNHCRの活動について説明した。

双方は、難民支援が人道的な問題だけでなく、地域の平和と安定にもつながるとの認識を共有し、今後も緊密に連携していくことを確認した。

翌21日には、茂木外務大臣とも会談した。

茂木外相は、難民や避難民に寄り添いながら支援活動を続けるUNHCR職員に敬意を表し、人道状況の改善に向けて協力していく考えを伝えた。

また、難民支援における民間企業との連携の重要性についても意見交換が行われた。

UNHCRは、紛争や迫害などによって故郷を追われた人々を保護し、緊急援助や生活再建などを支援する国連機関である。

今回の会談を通じて、日本政府が国際的な難民支援への協力を継続する姿勢が示された。

日本政府がUNHCRに約116億円を拠出

日本政府は、令和7年度補正予算から、UNHCRの2026年の活動に対して約7,473万米ドルを拠出することを決定している。

日本円に換算すると、1ドル155円の場合で約115億8,000万円、約116億円に相当する金額だ。

この拠出については、UNHCRが2026年3月10日に公式発表している。

つまり、今回の高市総理との10月の会談で新たに約116億円の支出が決まったわけではない。

すでに決定していた2026年の難民支援と、今回の訪日・会談は、それぞれ別の動きとして理解する必要がある。

UNHCRによると、日本政府からの拠出は、世界26カ国における難民や国内避難民、受け入れ地域への支援などに活用される。

UNHCR駐日代表は、日本からの継続的な支援に感謝を表明している。

一方、日本国内では物価高騰や社会保険料の負担、賃金の伸び悩みなど、国民生活に関わる課題が続いている。

海外への人道支援を進める一方で、日本国内の生活困窮者や子育て世帯、災害被災地などへの支援が十分に行き届いているのかという視点も重要だ。

約116億円という金額は決して小さくない。

国際社会への貢献が求められる一方、限られた財源をどのように配分し、国内外の課題に対応していくのか、政府には丁寧な説明が求められる。

ユニクロもUNHCRと連携、官民で難民支援を継続

今回の訪日では、サーレハ高等弁務官が、ユニクロなどを展開するファーストリテイリングの柳井正代表取締役会長兼社長とも初めて会談したと報じられている。

両者は、UNHCRとファーストリテイリングが長年続けてきた協力関係を振り返り、世界各地で故郷を追われた人々への支援強化について意見を交わしたという。

ファーストリテイリングは以前からUNHCRと協力し、難民への衣料支援などに取り組んできた。

2026年11月2日には、世界各地で100万点を超えるヒートテックなどを寄贈する取り組みについて発表している。

このうち、シリアの帰還民に約32万点、イランの国内避難民に約20万点を寄贈する計画が示されている。

また、日本国内でも、災害被災者や児童養護施設、病気とともに生きる子どもとその家族などに対する支援を継続するとしている。

こうした民間企業による衣料支援は、日本政府が行う約116億円の拠出とは別の取り組みであり、両者を合算した金額ではない。

政府による資金協力と、民間企業による衣料品の提供など、それぞれ異なる方法で難民支援が進められている。

今回の一連の動きからは、日本政府と国連機関、国内の大手企業が連携し、国際的な人道支援を継続していく姿勢がうかがえる。

ただし、海外への支援を評価する際には、その必要性や使途だけでなく、日本国内の課題との優先順位についても議論が必要だろう。

日本国内にも、物価高騰で生活が苦しくなっている家庭や、支援を必要としている高齢者、子どもたち、復旧・復興の途中にある被災地が存在する。

国際的な人道支援と国内の生活支援は必ずしも対立するものではないが、国民の税金が使われる以上、どのような目的で、どれだけの金額を支出し、どのような成果が得られるのかを明確にすることが重要だ。

今回の高市総理とUNHCR高等弁務官の会談、そして日本政府による約116億円の拠出は、日本の国際貢献のあり方とともに、国内外への支援のバランスについても改めて考える機会となっている。

出典・参考資料

【1】外務省(2026年10月20日)
「サーレハ国連難民高等弁務官の高市総理大臣表敬」

https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/ha_er/pageit_000001_00003.html

【2】外務省(2026年10月21日)
「茂木外務大臣とサーレハ国連難民高等弁務官(UNHCR)との会談」

https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_04326.html

【3】UNHCR日本(2026年3月10日)
「日本政府:令和7年度補正予算からUNHCRへ約7,473万米ドルを拠出」

https://www.unhcr.org/jp/pr-260310

【4】首相官邸(2026年10月20日)
「サーレハ国連難民高等弁務官による表敬」

https://www.kantei.go.jp/jp/105/actions/202610/20hyoukei.html

【5】ファーストリテイリング(2026年11月2日)
「全世界で100万点を超えるヒートテックを必要とする人々に寄贈 多くのパートナーとともに、コミュニティに貢献」

https://www.fastretailing.com/jp/group/news/2611021300.html

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Xより

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